波面センシング
大型天体望遠鏡で星を観察したり、眼底検査装置で網膜を観察する際などには、像が歪んだりボケたりすることがあります。これは観察対象までの媒質の不均一性(例えば空気の揺らぎ)によって波面が揺らいでしまうからです。このときの波面揺らぎを計測して補正することにより鮮明な像を観察できるようにするのが補償光学システムです。私たちはこのシステムのなかでも波面を計測するのに用いるシャックハルトマン波面センサーの高性能化を目指した研究をおこなっています。独自のパターン像の解析により、従来では捉えきれなかった大きな波面揺らぎを計測することに成功しています。